乳酸菌と血圧低下作用~高血圧予防~

サイレントキラーと言われる高血圧。症状がないからといって高血圧をそのままにしておくと、様々な病気の発症につながります。
まずはご自身の血圧を把握することから始めたいですね。

血圧とは

血圧とは、心臓から血液が体内に送り出される時に、血管が血液に内側から押される圧力のことです。

血圧は上がいくつで下がいくつという言い方をしますが、血圧の上と下が何を意味しているのかご存知でしょうか?

【上の血圧】

心臓が収縮して血液を送り出す際の最も高い血圧のこと。収縮期血圧と言います。

【下の血圧】

心臓が拡張して血液の流れがゆるやかな際の最も低い血圧のこと。拡張期血圧と言います。

また、血圧の数値の決め手は3つあります。

  • 心臓から押し出される血液の量(心拍出量)
  • 血管が収縮して血流が妨げられる血管の抵抗(血管抵抗)
  • 血管の弾力

心臓から押し出される血液の量が増えたり、血管の収縮などによって血管の抵抗が大きくなると血圧は上昇します。また、加齢などで血管の弾力が失われると上の血圧が高くなり、下の血圧が低くなります。

高血圧の基準~高血圧はどこから?~

血圧は体を動かすなど日常の些細なことでも変動します。しかし、一時的に血圧が上がっているだけでは高血圧とは言いません。
安静にしている状態の血圧が正常値よりも高い状態が慢性的に続くのが高血圧
です。

日本高血圧学会が発表している基準によると、正常な血圧の上下の範囲は、140/90mmHg未満とされています。
中でも理想的な血圧とされているのが120/80mmHg未満の血圧で、脳卒中や心筋梗塞などを発症するリスクが低いと言われています。

高血圧は、収縮期血圧と拡張期血圧のどちらかひとつ、あるいは両方が140/90mmHg以上の場合になります。年齢が高い方では、収縮期血圧が140mmHg以上と高いのに拡張期血圧は90mmHg未満と低い傾向がみられます。どちらか一方のみが高い場合でも高血圧に分類されます。

また、家庭で血圧を測る場合には、リラックスした状態で測れるため診察室で測る時より基準値が低くなり、135/85mmHg以上が高血圧となります。家での血圧(家庭血圧)は重要視されるようになってきています。日頃から家で血圧を測る習慣を身につけるようにしたいですね。

高血圧の原因は?

日本人の高血圧では、そのほとんどではっきりとした原因が分かりません。いろいろな要因が影響して血圧が上がると考えられ、以下のことが要因として挙げられます。

【高血圧の要因】

  • 遺伝
  • 肥満
  • ストレス
  • 喫煙
  • 睡眠不足
  • 老化
  • 塩分の摂りすぎ
  • 運動不足    など

また、高血圧の原因が分かる場合は、他の病気の影響で血液の量が増えたり、血圧を上げるホルモンが体内に多くなったりすることなどが原因となります。

他の病気へとつながる高血圧

高血圧の怖いところは、自覚症状がないままに時間をかけて徐々に動脈硬化が進行していくことです。その結果、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病など循環器の病気にかかる可能性があります。

高血圧予防の対策

高血圧予防に努めることで、循環器の病気を予防することにつながります。どのように高血圧を予防することができるのでしょう。

・減塩をひかえる(減塩)

日本高血圧学会のガイドラインでは1日当たりの塩分摂取量の目標を6g未満とし、理想はさらに少なくすることとしている。

・ミネラル類を摂る

カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルは、血圧を調整する成分。

・運動する

いきむ運動は避け、水泳やジョギング、体操などで適度に運動しましょう。運動することで肥満やストレスの解消にもなります。

・生活リズムを整える

1日3回の食事や睡眠を十分とるようにするなど。

乳酸菌と高血圧

血圧は自律神経(交感神経と副交感神経の2つの神経がある)によってコントロールされますが、乳酸菌が自律神経の活動に変化をもたらし血圧を低下させる作用があることを認めた研究があります。

LC1乳酸菌をラットに投与したところ、体の活動時に働く交感神経の活動が低下し、安静時に働く副交感神経の活動が上昇しました。自律神経のコントロールによって変化する血圧もLC1乳酸菌の投与で下がることが明らかになりました。
以上のことから、LC1乳酸菌は自律神経のコントロールを介して、血圧に影響を与えると考えられると述べられています。

LC1乳酸菌の自律神経を介する血圧低下作用
谷田 守,山野 俊彦,前田 景子,福島 洋一,奥村 宣明,永井 克也

乳酸菌による血圧の低下作用がヒトに対しても認められた結果を紹介している論文もあります。

高血圧の患者30名を「酸乳を飲むグループ」と「疑似酸乳を飲むグループ」に分け、それぞれ8週間、毎日95mlを飲んだ結果、飲み始めて4週間後と8週間後に収縮期血圧、拡張期血圧ともに有意な低下作用が認められました。また、飲用を終了してから4週間後にも有意な血圧降下作用が確認されています。

乳酸菌の発酵により生産される血圧降下ペプチド
カルピス株式会社 基盤技術研究所 山本 直之

まだどのようにして血圧を下げる作用が現れるのか不明な点も多いようですが、ヒトでの有用性が確認された研究も増えており、これからに期待が高まります。

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