乳酸菌は飲み過ぎで下痢になる?それとも下痢を治す?噂の真実は何?

腸内環境を整える作用があることで広く知られている乳酸菌ですが、「乳酸菌は飲みすぎると下痢になってしまうため注意が必要」という説もあれば、反対に「下痢を治す」という説もあります。

では、実際のところどうなのでしょう?

乳酸菌を摂りすぎると下痢になる?

結論から言いますと、乳酸菌を過剰摂取することで下痢になってしまうこともあります。ですが、適量を飲み続けることで腸内環境が整い下痢を改善することも可能です。つまり、両者の説はどちらも正しいということになります。

乳酸菌の摂取で下痢になる原因

腸内環境を整えたり腸を綺麗にする働きがあり、便秘や下痢を解消することが期待されている乳酸菌を摂取することで、下痢になってしまう可能性があるなんてなんだか本末転倒な気もしますが、乳酸菌摂取により下痢が起きてしまう理由には大きく分けて4つあります。

  • 過剰摂取
  • 好転作用
  • 蠕動活動が活発になりすぎたため
  • 乳糖不耐症の方が乳糖を含む乳酸菌を摂取した場合

それでは順番にみていきましょう。

【理由1】過剰摂取

乳酸菌飲料や乳酸菌サプリメントはお薬ではなく、食品ですから摂取することで副作用の心配はありません。

ですが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉があるようにいくら体に良いといわれるものであっても過剰摂取はよくありません

乳酸菌を過剰摂取することにより酢酸や乳酸が腸の活動を活発にしすぎて下痢になってしまう事もありますので、1日の摂取目安を確認のうえ上限を超えないように留意しましょう。

【理由2】好転作用

先述の通り乳酸菌飲料やサプリメントは食品ですから副作用はありませんが、稀に好転作用のひとつとして「下痢」という症状が表れることがあります。

下痢を改善するために!と乳酸菌を摂取したにも拘らず下痢が酷くなったのでは…と服用をやめてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実は好転作用による下痢は、善玉菌が優勢になるために悪玉菌と戦っている状態であり善玉菌が優勢になり腸内環境が整うと下痢は治まります

また、下痢体質自体も改善へと向かいますので心配する必要はありません。

【理由3】蠕動活動が活発になりすぎたため

乳酸菌を飲み始めたことで一時的に腸の蠕動活動が活発になりすぎ下痢を起こしてしまうこともあります。

実は、悪玉菌が優勢な状態の時には蠕動運動は鈍い状態、つまり円滑に作動していないため有害な物質を作りやすくまた溜め込みやすくなっているのですが、乳酸菌を摂取したことにより腸が刺激され蠕動活動が活発になると排便もスムーズに行われるようになります。

ですが、悪玉菌が優位にあり蠕動運動が抑制されている状態のところに乳酸菌が顔を出し腸を刺激し蠕動運動を促した際に、一時的に蠕動運動が活発になりすぎてしまい、下痢してしまうこともあるのです。

しかし、継続的に乳酸菌を摂取し善玉菌を増やし優位にすることが出来れば蠕動運動のリズムも整い下痢も治まります

【理由4】乳糖不耐症の方が乳糖を含む乳酸菌を摂取した場合

乳糖不耐症の方が乳糖を含む乳酸菌を摂取した場合も下痢を起こしてしまう可能性があります。

母乳や牛乳などに含まれる栄養素の一つ乳糖(ラクトース)を口から摂取した場合、通常乳糖分解酵素(ラクターゼ)により分解され小腸粘膜より吸収されます。

しかし、乳糖不耐症の方の場合は、小腸で乳糖の分解を上手に行うことができず不消化の状態で腸内に残り蠕動運動を亢進させたり下痢を引き起こしてしまうことがあります。

ただしひと言に乳糖不耐症といっても許容量には個人差があり少量だけ摂取した場合は下痢になることもなく、自覚症状がない方もいらっしゃるため自分が乳糖不耐症であることを知らずに過ごされている方もいると思いますし、病院で乳糖不耐症との診断を受けていない場合などは判断が難しいものです。

下痢になってしまった場合は摂取量を減らして様子を見て、しばらく少量を摂取し続けても下痢が続くようであれば乳糖不耐症の可能性を視野に入れ乳糖を含まない乳酸菌サプリメントなどに切り替えることをおススメします。

下痢には乳酸菌と下痢止めどっちが効く?

乳酸菌は便秘を解消することが出来るだけでなく、下痢にも有効であるといわれています。そのため、下痢を治すためには乳酸菌と下痢止めではどちらがいいの?と迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「乳酸菌は下痢止めの代わりになる」なんておっしゃる方もいるようですし、確かに乳酸菌は下痢にも効果があります。ですが、乳酸菌と下痢止めでは根本的に違いますので、両者の違いをきちんと理解したうえでどちらを服用・摂取するか?または状況によって併用するかを検討するべきです。

乳酸菌の下痢改善効果

乳酸菌は下痢の改善効果があると言われています。
その効果とは・・・

ですが、乳酸菌はお薬ではありませんので即効性はありません。継続摂取することにより腸内環境を正常化へと導きその結果、下痢も改善することができる、といったものになります。

乳酸菌と下痢止めの違い

一方、下痢止めは改めて言うまでもなくお薬ですから即効性があります。ですが、副作用のリスクはゼロではありませんし、腸内環境そのものを整える作用や便秘体質を改善できるものではありません。

また、下痢の原因にもいろいろありストレスや疲労などが原因で下痢になっていて仕事にも支障を及ぼしてしまうような場合であれば、即効性のある下痢止めは有効といえると思います。

ですが、細菌やウイルスが原因で下痢が起こっている場合などは体にとって有害な物質を排出するために下痢が起こっているのですから下痢止めを使い下痢を止めてしまうことはかえって体に良くない場合もありますので、医師に相談の上服用されたほうが良いでしょう。

慢性的な下痢の方の場合は、過敏性腸症候群などの可能性もあるので注意が必要です。過敏性腸症候群の方の場合は、ストレスや生活習慣の乱れなど下痢を引き起こしている原因を取除くこと。そして、下痢を起こしにくい腸内環境整備が大切です。慢性的な下痢に悩まれていて下痢止めを手放せない、といった方も少なからずおられるようですが、下痢になるたび下痢止めを服用し一時に下痢を止めることは出来ても、薬の効き目がなくなれば、下痢は繰り返し起こってしまいますので、根本的改善が必要です。

乳酸菌は摂取したからといってすぐに効果が表れるものでは有りませんが、継続摂取することにより腸内環境が整い、下痢をしにくい体質に改善していくことが可能なばかりか、免疫力もアップしますので細菌やウイルスに対する抵抗力もついてきます。

このように、どちらも下痢に有効とされる乳酸菌と下痢止めにも担っている役割に違いがありますし、それぞれメリットもあればデメリットも有りますので両者の違いを理解したうえで上手に活用していきましょう。